CWビギナー奮闘記 JQ1KRT

CWビギナー奮闘記 その1(2008-2010年)下積み修行編

 当局は2008年に電信ライセンス(第3級)を取得しましたが、目的はHF帯へのQRVのため50W出力を出したい、という単純なものでした。
しかし、実際ライセンスを取得すると、200W出力や、14MHz帯にも目移りするようになり、結局、上級ライセンスまで手を出す羽目になりました。

 

 当然、第3級では筆記ですがモールス符号と、第2級では25WPMながら欧文平文の受験試験があり、そこそこ電信の勉強も行いましたが、ライセンス取得時点では、それほど電信モードへの興味はありませんでした。

 

 受験一辺倒だった2008年が明けて2009年2月。初めてのコンテスト(関東UHFコンテスト)に呼び回り参加します。コンテストも、以前から全く興味がないどころか、ウルサイ・周波数占有等の悪い印象しかなく、当局は絶対縁がないだろうなぁと思っていました。
しかし、1匹狼で復活した2008年。近隣にはアマチュア無線の知人が全くおりません。
せっかく、復活したのに多くの局と交信することなく、またもやQRTでは情けないと考え直し、QSO数を増やすには非常に手っ取り早い「コンテスト」参加に重い腰を上げたのでした。

一方、せっかく上級免許と、FT-2000Dというリグまで揃えたのですから、電鍵の一つもシャックに鎮座させておいた方が格好がつくと考え、パドルを購入。


 少しは練習せんといかんなぁ、と思いつつ、茨城県支部のCW講習会に参加してみるも、やはり自分の下手さに嫌気が差す始末。
送信はともかく受信をしっかりせねば、と思い、「CW Freak」というフリーソフトで受信練習を開始します。


 このソフトは、コールサインをPCが送出し、それを受信すると言う至極単純なものですが、受信成功すると次の送信はスピードが上がります。また、受信成功で得点が付与されるので、チャレンジモードでは、合計得点で他局と競争する事もできます。


 コマーシャルへの通勤時は、携帯プレーヤーで符号受信の訓練。
2010年には、都内で「勉強会」なるアマチュア無線家有志の?み会にも初参加。
参加メンバーは、移動運用やら、コンテストやらの達人が沢山。
当然CW運用もお手のもの。でも、当局同様に、これからCW運用を始めたいんだけど、、、と言う局もおり、良い意味での仲間意識が生じ、互いに切磋琢磨してCW QRVを目指すことができたのが収穫でした。
そんな意味で、正にCW勉強の年が、2010年でした。

しかし、まだまだ受信に自信が持てず、ポツリポツリと呼び回りをする程度で、自分からはCQ出せませんでした。

 

 2010年はクラブで「取手市制40周年記念局(8J1T40A)」運用もありましたが、当局はもっぱら50MHz等のSSBがメイン。筑波山周辺には何度も出かけました。
記念局運用で沢山の局に呼んでいただく中、「電信モードのサービスお願いできませんか?」と仰る局も。。。「スミマセン、ワタシ電信出来ないんです」と言うのが大変惨めでした。なんせ、筑波山周辺ですから、沢山のワッチ局は「コイツ電信出来ねぇでやんの」と無線機の向こうで嘲笑しているのが明らかです。

 

 同時に7MHzSSBメインで運用されていたWQN局からも「7MHzでCW待っている局が沢山いる」と聞かされ、気が気ではありません。そうです。記念局の運用終了まであと1か月少ししか残っていません。そんな時、土浦市での公開運用にお越しいただいたETJ局の見事なパドル捌きは衝撃でした。「カッコエェー」


 マイクで大声出すこともなく、ただ黙々とパイルに群がる相手局を捌いている。その傍らで、手書きログはどんどん進んでいく。電信運用ってこんなにカッコいいもんだったんだぁ。(感激)
失礼とは思いながら至近距離から記念局をスローCWで呼び、しっかりと2バンドQSOいただきました。(失敗したらDirectで、ごめんなさーい、です。Hi)


 実際の運用を間近で拝見できたのは大変な収穫で、非常に参考になりました。
最初はどうしても交信する相手を探すのが難しいので、知り合いの局長さんに指導を乞うのが一番手っ取り早い様な気がします。(失敗しても笑って許してくれますので)

で、結局、記念局終了まであと1週間と言う時点で、7/3.5MHzのワイヤーDPを常置場所に設置し、なんと13WPMのスロー符号で記念局運用を行ってしまったのは、今となっては非常に恥ずかしい反面、懐かしい想い出です。ゆっくり送信すると、相手局もゆっくり応答してくれるし、間違えても初心者だと思って(イライラしながらも)寛大に対処してくれます。
案ずるより産むが易し、とはよく言ったものです。


 最初の一歩を踏み出すタイミングがどうしてもつかめずに躊躇するのですが、一回、また一回の積み重ねが重要だと思います。最初のうちは、一歩前進・半歩後退。時によっては二歩後退する場合もありますが、継続は力なりです。それも、実力をつけていくと考えずに、「羞恥心を麻痺させる」のが、どんどん先に進むための秘訣ではないかと思います。

 

 結局、8J1T40Aでは100QSO位の電信モード運用でしたが、ここでCQを出した度胸と言うか無謀さが、次の記念局8J1JCの運用では大変役立ちました。

 その2に続く

 

2008-2010年の主なトピック

2008年2月  電信ライセンス取得するもCWには、さほど興味なし
2008年12月 FT-2000Dに合わせてパドルも購入
2009年2月  JARL茨城支部CW講習会参加
2009年12月 CW Freakで訓練開始。初回はなんと5WPM(25文字/分)が取れません!
2010年4月  ALL JAコンテストで、CW96QSO(全部呼び回り)
2010年7月  6m AND DOWNの430MHzではCWは8QSOしかできなかった(フィルター未装備で、聞き分けが出来なかった。CWにフィルターは必須と実感)


2010年9月  9/5記念局公開運用。ゲストオペの軽やかなパドル操作にうっとり
2010年10月 10/9-10 全市全郡コンテスト参加。またもCQに二の足を踏む
2010年10月 10/30 なんと、記念局運用をCWで運用。13WPM(^^; 翌、10/31も調子に乗ってCW運用(ヘボオペ大変失礼しました)
2010年11月 11/23 東京コンテスト参加。430MHzCWでCQ出して立ち往生…orz


2010年12月 年初から始めた、CW Freakは、16500点/25WPM(1月)から、40000点/30-35WPM前後(12月)へ上昇するも、まだCQ出す勇気が無い。。。イクジナシ

 

CWビギナー奮闘記 その2(2011年) いよいよCQ編

さて、明けて2011年。
NYPから、CWモードで20QSOという目標を立てました。電信モードですと、コンテスト同様に、RSTにハンドルを受信できればOKですが、名前とはかけ離れたハンドルをお持ちの局もあり、難儀しました。


3月には未曽有の大震災がありました。
当局の家も、屋根の瓦が飛んだり、壁がはがれたり、墓石が倒れたりと散々でした。
気が滅入ってしまい1ヶ月ほどQRT状態でしたが、気を取り直しQRVしたのが、忘れもしない2011年4月17日(土)の7MHzCW。初クラスター登場はともかく、QRVした周波数帯が.0175MHzと、和文局がた~くさんいらしゃる周波数帯で呑気に15WPM以下でCQ出してました。


ちょうど茨城100撰アワードがあったので、良いJCCサービスになりました。

しばらくの間は、JCC1436常置場所&珍しいCWでのコールサインが人気のようで沢山お呼びいただきましたが、だんだん呼ばれなくなります。
さぁ、どうしたらたくさん呼ばれるようになるか。。。(こういう考え方になってくると、ある意味病気です、Hi)


やっぱり、移動運用しかないなぁ、と、以降は移動運用に軸足が移って行きます。

4月以来、ボチボチとではありますが、Phoneモードより、CWモードのQSO比率が高くなってきました。


CW Freakのスコアも少しずつですが上昇して、ゆっくり送信いただく符号であれば、幾分は受信できるものも出てきました。(スコアは好調な時で50,000点超、平均で4万半ばといったところでしょうか)


7月からは、毎週日曜日午後9時より開催されている「2m CWロールコール」にも参加を始め、最低限週一回は、自分のコールサインを送出するようにしています。
このロールコールは、自分のコールサイン+キー局のRSレポートを送るだけなので、敷居としては低いのですが、実際に受信してくれる相手+その他のギャラリーがワッチされている上、実際に電波を送信するので、やはり緊張します。でも、パターンが決まっているので、短時間の我慢で済みます。CWの実践送信練習としてはお勧めです。

 

段々とマイクを握る機会が減って来ているのを自分でも感じる頃です。
もう少しPhoneにも出ないといかんなぁ、と思いつつ電信の面白さ(単純そうで難しく奥深い)に、なかなか後戻りできません。

そんな当局の、次のステップは移動運用でのCW運用です。
震災の影響で、奇しくも12月になって遅い夏休み頂戴の仕儀と相成りました。
「いばらき100撰アワード」開催中だったこともあり、茨城県内を軽トラックで移動運用巡回するのが、いつの間にか日課になりました。


軽トラックは、運用スペースの狭さを我慢すれば、荷物を沢山積めて、アンテナ調整にも脚立不要(荷台に乗ればOK)、それよりも、小回りの利く車体は、山奥にまで分け入ることが可能です。


加えて、軽トラック移動の様子をQSLカードにしているため、QSLカードを受け取った方は、言葉を発しない電信符号の向こうでは、こんな運用状況だったのか、と変わり者の運用者を次回のQSOまで覚えておいていただけるかも知れません。


そんな訳で、いつの間にか軽トラックが当局の移動運用車として定着しました。

この時期の運用は、主に7MHzCWでスピードは17-18WPMだったと思います。
まだまだゆっくりペースで、1回の移動で20QSOを目標にしていました。
一生懸命の移動も、その理由は2012年の大イベントが待っているからに他なりません。

その3へ続く

 

 

2011年の主なトピック

2011年1月 NYPにCWでも進出
    オール埼玉コンテストではCW比率65%に
2011年3月 JARL東京都支部CW講習会参加
    東日本大震災で被災
2011年4月 7MHzでいよいよCQ開始 15WPM。以降、週末早朝QRVが日課に
  ALL JAコンテスト、X3.5部門で全国3位入賞
2011年6月 A1クラブコンテスト初参加で「ビギナー賞」獲得
2011年7月 6m AND DOWNではCW125QSO中、CQが58QSO(46.4%)に
    6DではXP部門で関東地区第4位入賞
    2m CWロールコールに参加始める
    縦振れオンリーの「エスカルゴコンテスト」参加。書類不備で失格…orz
2011年8月 フィールド・デーコンテスト、X430部門第5位入賞
2011年10月 全市全郡コンテストでは、CW101QSO中、CQが79(78.2%)までに上昇
  全市全郡コンテスト、X430部門関東地区第4位入賞
    (これで、2011年のJARL主催国内コンテスト4つ全てに入賞)
    縦振れオンリーのLet’s A1コンテスト参加
2011年11月 160mバンド(1.9MHz)にQRV開始
    11/13のクラブ一斉運用では、クラブ局JQ1YZDをCW運用
2011年12月 遅い夏休みを軽トラック移動運用で満喫。以降、軽トラック茨城県全市町村移動目標に

 

 

CWビギナー奮闘記 その3 (2012年)CW運用暴発編

2012年は、4月から9月まで日中国交正常化40周年記念局(8J1JC)の運用が予定されており、前回の記念局でのCW運用不足分を取り戻すべく、事前準備に余念がありません。
訓練のため、年初から毎週のようにあちこち移動を繰り返します。

 

2/26には、「いばらき100撰アワード」全対象地(26市町村)を移動完了。
最後の移動地は、地元の「つくばみらい市」でした。10MHzでQRVしたら、怒涛のパイルで往生するほどでした。

 

4/1からは、時間の都合がつく限り、記念局運用を行いました。
地元、つくばみらい市移動の他、県内各所を軽トラックで移動運用しました。
この頃は、記念局だとパイルになるのが楽しくて楽しくて仕方ない時期だったように思います。
(パイルの最中は、電源切ろうとしてるくせに。。。)

調子に乗って、1エリア移動では飽き足らず、2・7・9・0の合計5エリアでの運用が実現しました。


今になって思い返せば、折角のチャンスだったので記念局移動AJDを目指して、全国行脚すれば良かったか、と後悔しきりです。

 

今回の記念局運用は9割近くが電信モードでした。HFバンドは各局にお任せするとして、前回結構運用した筑波山周辺からの6mバンド運用の比率が今回はHFローバンドに移ってしまいました。


バンド毎の運用計画もやはり必要だと感じました。

当局の運用上の特徴は、頻繁に自局のコールを送出する事だと考えています。
パイルになっているのに、いちいち時間がもったいない等々のご意見があるのは重々承知ですが、その実態は、自分が次のQSOに向けて心の準備をするために必要なインターバルでした。まだまだ、立て続けに何局もコールを取れる訳ではありません。
自局コール送出の間に、一息入れているわけで、ビギナーの証拠でしたHi

 

また、記念局運用の傍ら個人局運用は、移動運用と共に相変わらずコンテスト参加です。
2011年にJARL国内4大コンテスト入賞という、自分なりの目標達成ができましたが、6D以外はシングルバンド参戦での結果です。複数のバンドを行ったり来たりするマルチバンド参加は、なかなか敷居が高く踏み出せていません。


そんな中、6月のオール神奈川と10月のオール千葉の両コンテストでは、県外局部門ながら、電信オールバンドで第1位を頂戴できました。
1位になった自分が正直驚いている程ですから、たまたま運が良かったのでしょう。
ただ、移動運用・コンテスト共に、大きな壁にぶつかって悶々と悩む期間があって、悩み続けているうちに、いつの間にかその壁を乗り越えてしまい、その後は特に意識することが無くても、そこそこのレベルや幸運が持続する、といった面白い法則があるように思います。
出来ない・無理だ、と諦めないことが肝要かと実感しました。
(ただし、諦めるときは悩まずにスパッと諦めるようにしてます、Hi)

 

2012年になると、CWモード運用もだいぶ「大胆」になってきています。(決して「上達」しているわけではありません)
相変わらず、相手局のコールサインを受信するのが精一杯で、余計な符号を打たれると、立ち往生するのですが、どんどんCQを出すようになります。
もちろん失敗もたくさん経験しています。

 

そのうちの一つのエピソードを披露します。
名づけて「DS事件」。
(任天堂のゲーム機ではありません。またこの事件は2011年に発生したものです)

6mのコンディションがFBだった某日、土浦市の朝日峠に移動して、CQ連呼しておりました。
1エリア局はもちろん、4エリア・6エリア局とQSOできて喜び、浮き浮きしていたら、何だか分らない符号の局が出てきました。


大体CQに応答いただくときは、1.自局コールのみを打つ、2.DEに続けて自局コール、あるいは3.当局のコールに続けてDE+自局コール、の大概3パターンに集約されます。


移動歴+CW運用歴の浅い当局は、呼ばれるときはトツーツーツー(J)か、ツーツートトト(7)が最初に聞こえてくるものだと信じ切っています。


つまり、横着な当局の頭は、最初が短点だったらJコールと勝手に判断してプリフィックス2文字目とエリアコード+サフィックスを一生懸命取ろうとします。最初が長点だったら7と判断します。

でも、このときは「ツートト」(D)でした。あぁ、2.のパターンで来るんだな、と思ってツートト(D)の次にト(E)を待っていたら、違う符号が送られて来ました。  ありゃ?


何やらわからない2番目の符号の次は、何やら数字が来ている様子。
さぁ、これで当局の頭はパニックです。

えっ、ええ~っ? あんた誰―っ???

 

何度も何度も聞き直します。標高のある場所から出てるし、Esも出てるし、全国のギャラリーに恥さらしてるじゃんオレ…orz
もう恥ずかしくて穴があったら入りたいくらいです。

 

トトツーツートトを打つこと数回。サフィックスらしきものは何とか取れました。
でも、肝心のプリフィックスがまだ取りきれません。

2番目の符号は短点の連続だ。H(トトトト)かS(トトト)かぁ?
で、何を考えたのかJH1?などと、またまた妙な聞き直しをします。

相手局も辛抱強く、何度も何度も繰り返し打ってくれます。だんだん、打鍵スピードまで落としてくれます。

 

やーっと理解しました。DE(ツートト・ト)ではなく、DS(ツートト・トトト)だったんです。
ヒェ~、Esとはいえ自分のショボイアンテナで韓国まで届いてたんだ~。

散々恥ずかしい思いをして、何とかQSO成立。いま思い出すと顔から火が出るような恥ずかしい想い出ですが、DXから呼ばれるという貴重な体験をしました。


それ以降、件のOMとは7MHzの移動でも何度かお会いしています。
もちろん、このコールについて2回目以降はきちんと符号受信できてます、Hi。

でも、実に思い込みというのは怖ろしいものです。


おそらく、その時でも、「ツートト・トトト」(DS)という音は認識していたんだと思います。
でも、頭が「ツートト・ト」(DE)とデコードしようとして、フリーズしてしまったのではないかと。。。

DXの経験が乏しい国内局専門の当局ならではの、お恥ずかしいエピソードでした。

 

その4へ続く


2012年の主なトピック

2012年1月 茨城県各市町村を軽トラックで巡回開始
2012年2月 「いばらき100撰」全対象市町村の巡回をCWモード運用で完了
2012年4月 日中国交正常化40周年記念局(8J1JC)運用開始。スタートからCW運用でウキウキ
2012年6月 オール神奈川コンテストに「県外局電信オールバンド部門」参加。なんと第1位
2012年8月 記念局、2・7・9・0エリア移動実施(もちろん1エリア移動も)
2012年9月 記念局運用終了。当局運用5,644QSO中、CWは実に5,004QSO(88.7%)
2012年10月 懸案だった茨城県全市町村44ヶ所のCW巡回運用完了
  オール千葉コンテストにも「県外局電信オールバンド部門」参加。こちらも第1位(@_@)???

 

CWビギナー奮闘記 その4(2013年) CW移動運用絶好調編

2013年からはクラブ発足20周年記念の「坂東太郎アワード」が始まります。
NYP(当然CWモードメイン)終了して、1月5日より、アワード名にもある通り、「坂東市」移動か
らのスタートになりました。


同アワードに関して、2013年の目標は既に設定済みです。
言うまでもなく、アワード対象全41市町村の移動運用です。

モードは、かなり偏重していますが、電信モード主体です。


軽トラックでの移動運用が定番になって来た理由の一つは、荷物の積載・車両の機動性もありますが、移動地に到着しての設置撤収作業を簡単にしたい、という理由もあります。
HFそれも7MHz帯がアワードのメインバンドになるのは自明の理ですので、フルサイズのDPアンテナを展開するのが理想ですが、移動場所にどうしても制限が出来てきます。


早朝に運用地へソ~ッと到着して、モソモソ設置。セカセカ運用して、パ~ッと撤収。というの
が、当局の移動運用スタイルです。だいたい午後早い時間に常置場所に帰って来ています。
軽トラックの機動性を生かすために、アンテナはふみ立て君+短縮VDPを基本としました。
仮にPhoneモードでQRVすると、運用周波数を大きくQSYする場合は、マッチングを取るためアンテナ自体の再調整が必要になります。
ところが、CWならば、大体7.010MHzあたりに合わせておけば、ほぼ電信帯は問題なし。若干
SWR高くてもアンテナチューナーで、簡単に整合が取れる範囲です。

 

さて、アワード対象地移動は1月10ヶ所・2月7ヶ所・3月1ヶ所・5月4ヶ所・6月5ヶ所・8月5ヶ
所・11月5ヶ所・12月4ヶ所と、かなり集中型の移動となりました。
3-4月と9-10月の農繁期はさすがに移動がありませんでした。

移動の際にQRVする周波数も大体固定して来ました。
7MHzでは、7.0115MHz付近が第一候補。混雑に応じて上下します。
大体特定の周波数でQRVしていると、キーイングから「あぁ、出ているな」とベテランの方はわ
かるそうです。存在確認の意味もあるかも知れません。

お馴染みさんは、待ち受けしてくれる時もあります、Hi

 

この周波数に落ち着いたのは、取り留めもない理由からで、実は当局、Strawberryが小さい時
からの大の好物。
生食はもちろん、ジャムもヨーグルトもアイスクリームも、ストロベリーに目がありません。
で、「イチゴ」の周波数に落ち着きました(^^ゞ

 

坂東太郎アワード対象地移動では、VNL/CIS両局との銚子市・香取市移動を始め、クラブ各局と行った昭和村・みなかみ町は大変楽しい移動運用となりました。
個人局運用は、孤独な中、独特の緊張感があって嫌いではありませんが、仲間との合同運用は格別でした。

 

実に2103年の坂東太郎アワード対象地移動でのQSO総数は約4,200で、ほとんどがCWモードでした。
それと、2013年7月の6m AND DOWNコンテストでは、電信シングルバンド430MHz部門(C430)で、悲願の全国区入りを何とか達成しました。(関東地方・全国第1位)
VU帯のコンテストですから、標高のある場所から参加するのが有利とはわかりきっていますが、敢えて標高7m(給電点約12m)の、低地常置場所から参加しての結果ですから、ツキがあったのも事実ですが、大変ラッキーな結果でした。
電信ならではのメリットもあったのか、石川県・滋賀県からも430MHzCWで呼ばれました。


茨城県南部は、西に富士山が位置しており、ちょうど回折(反射?)に良いのか、愛知県・三重県局とはよくつながります。Phoneモードでは、ノイズの中から相手局の声を聞き分ける必要がありますが、電信ですと短点か長点の2種類だけですから、了解度は格段に向上します。

CW移動運用に明け暮れた2013年ですが、相変わらず肝心の受信技術は向上しません。
移動運用とコンテストがメインという事もあり、5NN BKばかりで、ラバスタQSOさえできない
始末。


相手局に沢山符号を打っていただいても、ほとんど理解できません。

そんな当局の体たらくに業を煮やした局がいたのかどうかは疑問ですが、とある移動運用時に当局の「影武者」が登場したことがありました。

当局がCQを出し、沢山の局に呼ばれてタジタジになっているその時、呼んできた局に、颯爽と
RST符号を返す局が登場しました。もちろんオンフレです。


ありゃあ、混信してるのか、としばし様子見しますが、颯爽局は、次々と当局のつっかえ符号を
真似てパイルを捌いています。(もちろん、自局コールサインは送出していません^^)
当局の交信(予定だった)相手局とどんどん交信を進めています。

え“~~~っ、応答してるのワタシじゃないんですけどぉ~。

颯爽局は自局コールを打たず、相手局コール+RST+TU E Eで、複数局の相手をしていました。


当局は、呆気にとられただ傍観(傍聴?)するのみです。。。
当局がCQ出していた方ですから、呼んでくる局は当局と勘違いしている可能性が大です。
中には、当局のハンドルを打ってくる局もありました。。。(;_;) (でも、応答してるの当局じゃ
ありません)

 

5局位で一段落し、静かになったので、QRL? NW QRV AGN DE JQ1KRT/1 JCG14xxx/xと、何とか復帰しましたが、その間の5QSOはどうなるんだろう、と、呼んでくれた局少々気になります。(勿論、当局とはQSO不成立ですのでカードは発行していません)
何か、もっと気の利いた符号で、直近の5QSOが影武者で、当局ではありません。とか、打てれば良いのですが、ビギナーが機転を利かすのは不可能な、「影武者事件」でした。

さて、そんな欧文送受信もロクにできないのに、今度は何を考えたのか、和文に手を出そうとし
ます。


2009年に戻ったかのように、携帯プレーヤーで、和文符号の受信練習を始めたのはいいのですが、少し符号を覚えると、欧文と混同してしまい、欧文符号さえ取れなくなる始末。
和文の勉強は、2014年以降に持ち越しです。


5NN BKの移動運用でも、時折、ツートト・ツーツーツー(ホレ)OK?と、聞かれることがあります。
「SRI NOホレ」は何度も打っているのですが、今度はカンニングペーパーを忍ばせて「ジユシ
ンガデキマセン ゴメンナサイ」と打ってみようか、とも考えています。

 

和文ができるようになると、電信の新しい世界が見えるような気がします。

さて、2009年のカムバック以来、細々と電信運用を続けていましたが、2013年にはほとんどが
CWモードと言う位に電信モード専用局となってしまいました。


たま~に、SSBで出たりすると、1st QSO局ばかりです。CWでお世話になっている局と出会うと、「あれぇ~、めずらしいねぇ~」と驚かれ、こちらは日頃のCWモードでの拙劣な運用をひたすらお詫びする羽目になります。

 

運用モード比率を振り返ってみると、CWでHF帯にてCQを出し始めた2011年以降、電信モード運用比率は急激に大きくなっています。
どっぷり電信モード運用の2013年でした。


<電信モード運用比率>
2009年     2QSO/1433QSO中   0.1%
2010年   376QSO/1908QSO中  19.7%
2011年  2624QSO/4397QSO中  59.7%
2012年  5066QSO/5814QSO中  87.1%
2013年  6405QSO/6724QSO中  95.3%


2013年の主なトピック

2013年1月 坂東太郎アワード対象地移動開始
2013年2月 雪の群馬県昭和村移動(雪山が美しかった)
        群馬県の翌日は、CIS/VNL局と、千葉県銚子市・香取市へ移動
2013年7月 6m AND DOWNコンテスト、C430(電信430MHz)部門で念願の全国区進出
         群馬県昭和村へクラブ各局と一泊で移動
2013年8月 群馬県みなかみ町へクラブ各局とキャンプ移動(夜間、雷・豪雨・・・)
2013年12月 群馬県大泉町移動で、坂東太郎アワード対象地41市町村巡回完了

 

<坂東太郎対象地移動>
1月移動先:
坂東市・守谷市・神栖市・稲敷市・河内町・利根町・明和町・板倉町・取手市・印西市
2月移動先:
昭和村・吉岡町・銚子市・香取市・守谷市・取手市・野田市・栄町
3月移動先:
東庄町
4月:
農繁期でお休み
5月移動先:
取手市・柏市・我孫子市・神崎町・みなかみ町・沼田市
6月移動先:
境町・古河市・久喜市・五霞町・稲敷市・成田市・香取市・神崎町
7月移動先:
昭和村
8月移動先:
取手市・羽生市・伊勢崎市・沼田市・渋川市・みなかみ町・行田市・加須市・守谷市
9月移動先:
取手市・坂東市
10月:
農繁期でお休み
11月移動先:
利根町・玉村町・千代田町・深谷市・本庄市・熊谷市
12月移動先:
高崎市・前橋市・太田市・大泉町・河内町・栄町・印西市・取手市・守谷町・五霞町・境町・

坂東市
(アワードの名前の通り、坂東市から始めて坂東市で締めくくりました)

その5へ続く

CWビギナー奮闘記 その5(2014年) CW運用蟄居編

2013年で、アワード対象地巡回を一応終了してしまい、2014年は2巡目を!と正月早々意気込んで、NYP終了の翌日1/4には、群馬県明和町・板倉町に移動運用に出かけました。

しかし、その翌週から、近隣・親戚で不幸が続き、2ndの高校受験もあり、XYLから「移動運用
禁止令」(いわゆる蟄居命令です)が発令、3月下旬までは、ほとんどQRV出来ずに過ごしました。


無線が出来ずにただ悶々としていたかというと、他趣味の当局、蟄居しながらでもやる事は沢山ありました。
久々にオーディオ機器と戯れ、30年以上前に録音したカセットテープのアーカイブなどを始めました。アマ無線同様、昔のカセットテープもノイズとの闘いでした。
でも、音のクオリティは段違いで、久々に聞くHiFi音に心が癒される日々に無線運用をすっか
り忘れてしまいました。

 

さて、蟄居が解けた4月は本業の準備で忙殺されましたが、何とか下旬の「ALL JAコンテスト」
には、クラブ対抗にエントリーのため、各局と「勉強会」まで実施して参加することができまし
た。


当初は電信電話部門参加を予定していましたが、半年ぶりのコンテスト本格参加で、調子がつかめないうえ、HF帯のPhoneモードはQRMM状態で、復活無線家にはCQ出す場所も探すことができず、結局電信モードだけの運用になりました。


最初のうちは、電信部門はハードルが高い様に思いがちですが、結構電話部門よりラクチンだったりします。
特に、最近では、メモリーキーヤーやPCキーイングの利用もできるので、極端な話、ボタンを
ポチッでQSOだけは出来てしまいます。


コンテストですと、手打ちするよりも間違いがなく、返って好都合だったりします。

散発的に移動運用も再開始めましたが、昨年のカンがまだ戻って来ていません。
符号に対する反応がどうしても遅れがちになっています。

6月以降は、再びあちこちに移動運用に出かけたいと考えています。


5月からは、PSCWというアワードも始まりました。
全国のサービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)とのCWモードオンリー、アンテナは事実上
ホイップでバッテリー運用、と、かなり制限のあるアワードですが、茨城県の11ヶ所は回ってみ
ようと考えています。このアワードはCW初心者への配慮から、早いスピードのCQは遠慮して欲しい、との主催者意向がありますので、スローCQに徹してみます。


それと、今年は時折2輪車での移動があるかも知れません。(QRP+短縮VDPですが)
元来、旅行好きですので、移動運用を計画すると、実施までにあれこれ机上旅行をするのがこれまた楽しみでもあります。あれこれとやりたい事だらけで、正直時間が足りません。。。


結局、何事も継続させるコツというのは、「好きな事をする」に落ち着くんでしょうかね。

HF帯にCWデビューして3年経ちました。色々と失敗を重ね、時たま賞なども頂戴しながら、少
しずつ前に進んできたのか停滞してるのか微妙ですが、今後も歩み続けたいとは思っています。


CWビギナーとしての3年を思いつくままに綴ってみましたが、ご参考になれば幸いです。
今後、CWにQRVされる局が沢山出て来られる事を期待しています。

各局に、お空でお会い出来るのを楽しみにしています。

                                      de JQ1KRT/NEMO

 

<ビギナーの独り言>

自分の耳でワッチ: 当たりまえですが、カンニングソフトやクラスターはあくまで補助
で、自分の耳で聞こえたのが本当の符号です
自分の力量を見極める: 受信に自信の持てる速度以下で送信。通常は相手局もこちらの速度
に合わせてくれます。スピード超過は厳禁です
トトツーツートトと打つ勇気: 疑問符号(?)をためらわず打つことのできる勇気があれば怖
いものなし。取れなかった・聞きなおしたい等々、トトツーツートトでOKです。(何回もやると相手局の方が根負けします。ただ、以降相手にしてくれない可能性もあります、Hi)


積極的にCQ出しましょう: 頻繁にQRVするようになると、お馴染みさんが結構呼んでく
れます。1回目はRST。2回目ならハンドル等、QSOに自分なりのバリエーションを付加するのも楽しみです。もちろん1st QSOは大変ありがたいです。


移動運用に出かけよう: 常置場所シャックは楽チンですが、楽な分だけ緊張感に欠けるのは
事実。移動運用だと、カンニングソフトもなく、自分の力で運用に集中せざるを得ません。CQ出す方に回ればスキル向上は確実。それに、移動先で思わぬFBなアイボールが待っているかもしれません。


パイルアップ時は周波数を少しずらして呼ぶ: CWでもPhoneでもオンフレでの交信が基
本ですが、パイルアップ時には複数局の符号が重なってしまい、コールが取りきれないことが多々あります。そんな時は、CQ出している周波数から、少しずらして呼んでみるとパイルを抜ける場合があります。当局の場合、低い音程が耳に残りやすいようで、お馴染みさんは、CQ周波数より50-100Hz上の周波数で呼んできます。こちらには、「ピー」という複数局の符号に交じって「ブー」という低い音が聞こえて来るので、他局と区別しやすくなります。(オペレータ
ーの癖ですので、高い音が取りやすいという方もいらっしゃいます。


また、あまりCQ周波数から離れてしまうと、隣接周波数での運用局と混信する場合や、CQ局のフィルター帯域から外れてしまう場合があるので注意が必要です)
縦振れとパドルはどっちがいい?: 最初はパドルの方が符号がきちんと出せる分良いと
思います。慣れたら縦振れにも是非挑戦したいものです。縦振れはオペレーター独特の味が出るように思います。(当局は、ズーズー弁符号です、Hi)


究極の上達方法は?: 符号を空に送出して、沢山冷や汗をかく事かも? CQ出せば、出し
ただけ身につくものはあると思います、Hi

                                           終